Blog

ブログ

2025.12.03

虫歯になりやすい食習慣がある?日常に潜む「虫歯リスク」 new

「毎日しっかり歯磨きしているのに、なぜか虫歯になってしまう…」

そう悩んでいる方は、もしかすると日々の「食習慣」に原因が潜んでいるかもしれません。

虫歯は、単に歯磨き不足だけで起こるわけではありません。口の中にいる細菌が、食べ物に含まれる糖分を利用して酸を作り出し、その酸によって歯が溶かされることで発生します。

つまり、何を、いつ、どのように食べるかという食習慣が、お口の中の環境を大きく左右し、虫歯のリスクを決定づけているのです。

この記事では、予防歯科の観点から見て特に注意すべき「虫歯になりやすい食習慣」を徹底解説し、今日からできる簡単な改善策をご紹介します。

虫歯リスクを最大化する「頻繁な飲食」

虫歯リスクを高める最大の要因は、「何を食べるか」よりも「どれくらいの頻度で口に物を入れるか」です。

私たちの口の中では、食事をするたびに、細菌が糖分を分解して「酸」を作り出します。この酸によって歯の表面からミネラルが溶け出す現象を「脱灰(だっかい)」といいます。

しかし、心配はいりません。食事が終わると、唾液の力で酸が中和され、溶け出したミネラルが歯に戻る「再石灰化(さいせっかいか)」という修復作用が起こります。

この再石灰化が歯を守るために非常に重要です。

危険な習慣:「だらだら食べ」「ちょこちょこ飲み」

この「脱灰」と「再石灰化」のバランスが崩れたとき、虫歯が進行します。

  • 脱灰(酸で溶ける) → 再石灰化(唾液で修復) →  虫歯進行

だらだらと長時間、あるいは頻繁に間食を繰り返すと、口の中が酸性の状態が続き、歯が修復する時間がなくなってしまいます。これが、虫歯リスクを劇的に高める「だらだら食い」のメカニズムです。

改善策

  • メリハリのある食事時間:間食は時間を決めてなるべく1回で済ませましょう。
  • 水を飲む習慣:喉が渇いたら、ジュースやお茶ではなく、基本的に無糖のお茶を飲みましょう。

飲み物や食品の「潜んでいる糖分」を見逃すな!

「お菓子は控えているから大丈夫」と思っていても、実は盲点となる食品や飲み物に多くの糖分が含まれていることがあります。

虫歯の「液体リスク」:スポーツドリンク・清涼飲料水・乳酸菌飲料

特に注意が必要なのが、スポーツドリンクやビタミン飲料、果汁100%ジュースなどの「液体」です。特に長時間かけて飲み続けてしまうことがよくあるため歯へのダメージは大きくなります。

また、多くの糖分が含まれている500mlのペットボトル飲料も多いため注意が必要です。

改善策

  • 無糖の飲み物を選ぶ:普段から水、麦茶、緑茶などを中心に飲みましょう。
  • 飲む時間を決める:ジュースなどを飲む際は、食事中や間食のときなど時間を区切り、飲み終わったら水で口をすすぎましょう。

意外な落とし穴:柔らかい食品

パンやクッキー、せんべい、キャラメルなどの口の中で粘着性の高い、または細かくなりやすい食品もリスクが高いです。

  • 歯に長時間残りやすく、歯磨きで取り除きにくい。
  • 唾液の自浄作用だけでは流されにくい。

改善策

  • 食後の歯磨きを徹底:特に粘着性の高いものを食べた後は、すぐに歯磨きやフロスで除去しましょう。

見過ごされがちな「酸蝕症」のリスク

虫歯は「細菌が作り出す酸」で歯が溶ける病気ですが、近年、食品に含まれる「酸」そのもので歯が溶かされる「酸蝕症(さんしょくしょう)」のリスクも高まっています。

酸性の強い飲食物を頻繁に摂取すると、歯のエナメル質が溶け、歯がしみる、欠けやすいといった症状を引き起こす可能性が出てきます。

酸性の強い食品・飲み物

  • 柑橘系の果物(レモン、オレンジなど)
  • 炭酸飲料
  • お酢(ドレッシングなど)
  • ワイン

改善策

  • 摂取後の水すすぎ:酸性の飲食物を摂った直後に水で口をすすぎ、酸を薄めましょう。
  • 直後の歯磨きを避ける:歯が酸で溶けて柔らかくなっている状態(脱灰直後)でゴシゴシ磨くと、エナメル質を削ってしまう可能性があります。摂取後30分~1時間ほど待ってから磨くのが理想です。

予防に直結する「唾液の力」を活かす食べ方

唾液には、酸を中和する緩衝作用や、再石灰化を促進するなど、虫歯を予防する上で非常に重要な役割があります。

唾液を増やす3つのポイント

  1. よく噛む(咀嚼):意識的に一口30回を目安によく噛むことで、唾液腺が刺激され、唾液の分泌量が増えます。
  2. 唾液腺マッサージ:食事前や寝る前などに、耳の下や顎の下にある唾液腺を軽くマッサージするのも効果的です。
  3. キシリトールガム:食後に糖分を含まないキシリトール100%のガムを噛むことは、唾液の分泌を促し、虫歯予防に役立つことが科学的に証明されています。

まとめ:食習慣を整えて「予防の土台」を作る

虫歯になりやすい食習慣は、突き詰めれば「お口の中が酸性になっている時間をいかに短くするか」にかかっています。

今日から実践できる3つの習慣

  1. 飲食回数を減らす:間食は時間を決めて、だらだら食べ・飲みをしない。
  2. 飲み物に注意:清涼飲料水を避け、水または無糖のお茶を選ぶ。
  3. 食後ケアを徹底:食後は水で口をすすぎ、必要であればキシリトールガムを活用する。酸性度の高い食品の直後の歯磨きは避ける。

これらの食習慣の見直しは、虫歯予防だけでなく、全身の健康維持にも繋がります。

もちろん、セルフケアだけでは不十分です。食習慣の見直しと合わせて、定期的に歯科医院で歯のクリーニングと定期検診を受け、お口の中の健康を保ちましょう。あなたの歯の健康を守るためのサポートを、いつでもお待ちしております。

大阪市鶴見区で歯医者をお探しなら是非横堤歯科クリニックへ

当院では、患者様の定期検診をしっかりと実施し、予防歯科にも力を入れています。

長堀鶴見緑地線横堤駅から徒歩4分と通いやすい立地に当院はございます。是非ご来院ください。

メニュー 閉じる