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2025.11.14

親知らずが原因で歯並びは悪くなる? new

「親知らずが生えてきたせいで、前歯がガタガタになってきた気がする…」

親知らず(智歯)が生える時期は、ちょうど歯並びの変化が気になる時期と重なるため、このように不安を感じる方は少なくありません。

親知らずは、本当にあなたの歯並びを悪くする原因なのでしょうか?

この記事では、歯科医師の見解と、歯並びへの影響を抑えるための対策を解説します。

1. 親知らずが歯並びに与える影響の真実

結論から言うと、「親知らずは歯並びを悪くする一因になり得るが、それだけが原因ではない」というのが近年の歯科医学の見解です。

かつては、親知らずが手前の歯を強く押し、それが前歯のねじれ(叢生)を引き起こすと考えられていました。しかし、多くの研究により、親知らずの「押す力」が歯並び全体に影響を与えるほど強くないことがわかってきています。

歯並びが悪くなる主な原因

親知らずの有無に関わらず、歯並びが悪くなるのは、主に以下の要因が複合しているためです。

  • 成長に伴う変化: 成長期を終え、加齢に伴い顎骨が変化し、歯が前方に移動しようとする力(生理的近心移動)が働く。
  • 歯と顎のサイズの不一致: 顎のサイズに対して歯が大きい、あるいは顎が小さいことで、歯が並ぶスペースが不足する。
  • 口腔習癖: 舌で前歯を押す癖(舌突出癖)、頬杖、食いしばりなど。

2. 親知らずが「悪影響」を及ぼす具体的なケース

親知らず自体が直接的な原因でなくても、間接的に歯並びを乱したり、矯正治療を妨げたりするケースは存在します。

① 横向きや斜めに生えた場合

親知らずがまっすぐ生えずに、手前の歯(第二大臼歯)を押すように横向きや斜めに生えた場合、強い力が継続的に加わります。

これにより、手前の歯が傾斜したり、歯並びの乱れが加速する可能性があります。

② 虫歯や歯周病の原因になる場合

親知らずは最も奥にあるため、非常に磨き残しやすく、虫歯や歯周炎(歯肉の炎症)を引き起こしやすいです。

炎症が起きると、周囲の骨を溶かしたり、隣接する歯にも悪影響を及ぼし、結果的に歯列全体の健康を損なうことにつながります。

③ 矯正治療後の「後戻り」の原因になる場合

矯正治療で綺麗に並んだ後に親知らずが生えてくると、その力によって歯が再びねじれる「後戻り」のリスクを高めることがあります。

特に矯正経験者は、歯科医師から親知らずの抜歯を勧められるケースが多くなります。

3. 歯並びの悪化を防ぐための対策

親知らずによる悪影響を最小限に抑えるため、以下の対策を検討しましょう。

① 定期的な歯科検診(最も重要!)

親知らずは、歯茎の下で成長を続けていることが多いです。定期的に歯科医院でレントゲンを撮ってもらい、親知らずの生え方や向きを把握しておくことが最も重要です。

生え方に問題があれば、悪影響が出る前に抜歯の計画を立てることができます。

② 専門家との相談

「少しでも歯並びが気になる」「矯正を考えている」という場合は、矯正歯科医またはかかりつけの歯科医に相談しましょう。

  • 抜歯の判断基準: 医師は、親知らずが「歯並びに悪影響を与えているか」「将来的に虫歯やトラブルの原因になるか」を総合的に判断します。
  • 抜歯のタイミング: 矯正治療を始める前、または成長期を終えた後の適切なタイミングで抜歯を推奨されることがあります。

まとめ

親知らずが「絶対に」歯並びを悪くするとは限りませんが、その生え方によってはトラブルの火種となり得ます。

大切なのは、自己判断せずに専門家の意見を聞くことです。もし親知らずの抜歯を検討中であれば、ぜひ一度、歯科医院で現在の状態をチェックしてもらってください。

健康で美しい歯並びを維持するため、前向きに検討してみましょう。

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